中村の読書日記

読書を中心に、徒然なるままに

15歳から社長になれる。

12冊目。
15歳から、社長になれる。ぼくらの時代の起業入門

家入一真さんの著書。元引きこもりの連続起業家。かつて東京都知事選にも立候補していた。ちょっと面白い人。

 

タイトルを読めばわかるように、この本は学生向けに書かれている。だから文章も簡潔でわかりやすい。私みたいな起業に対してなんの知識もない人にもおすすめ。株式会社は1円から作ることができるというのは初めて知った(ただ、会社を作るには「登記」という登録作業が必要で、これに20万円ほどかかるらしい。ちなみに、この登記に必要な印鑑登録ができるのが15歳からということで、15歳から社長になれます)

 

この人の考え方は私とちょっと似ていて、彼の基本的な主張はこうだ。

 

「世界は広くて正解も不正解もない。狭いところで深刻な顔していないで、もっと外に飛び出そう」

 

だから彼は起業を説く。大学生が「雇われること」だけにこだわり、自分をすり減らして最悪の場合自死を選んでしまう状況は不健全だと。他に起業という道があって、確かにリスクもあるけれど、日本人の50人に1人は社長なのだからそんなに特別なことでもない。社長のタイプにも様々な人がいて、こうでなくちゃダメだなんてこともない。著者は元引きこもりだ。引きこもりだって社長になれるんだよ。

 

起業した人たちは、自由の喜びを主張する。好きな時間に起きられるし、スタッフも選べるし、自己裁量できるところが大きいから素晴らしいと。もし雇われならば、嫌な上司の言うことを聞かなくてはいけないし、毎朝しっかり起きなきゃいけないし、息苦しいと。でも、これは人による。自由にできるってことは逆に言うと責任が自分にあるから。お金が自動で入ってくることもないわけで。実際、私の周りにいる元飲食店の自営業者は、雇われる方が楽だと話している。自分はどっちがいいかを考えるのは大事なことですね。私はおそらく雇われタイプ。

 

最後に。


「決断というのは大きいことをしようとするから発生する。それって心理的プレッシャーになるし、ない方がいい。小さく物事を始めるのがオススメ」ってのは決断が苦手な私にとって役立つメッセージでした。

 

小さく始めよう。

会話力

11冊目
すごい「会話力」

すごい「会話力」 (講談社現代新書)

すごい「会話力」 (講談社現代新書)

 

私はすごくおしゃべりが好きだ。会話こそが幸福の源泉だと思っている。カラオケとかボーリングとか行っても、あまり面白いとは感じない。そんなことより、俺は君とゆっくり話したいんだよ!

 

先日も、1年ぶりに会った知人と8時間もカフェでおしゃべりを楽しんだ。さすがにそこまでやると脳が疲弊する。でも、心地よい疲労だ。最近は本を読み始めているので話すネタも増えて、とても素敵な時間を過ごせた。

 

そんな私が手に取った本。すごい会話力、良いタイトルだ。是非とも習得したい。

 

面白いなと思ったのが、「オープンバディ」を勧めていたこと。体から無駄な力を抜き、笑顔で上機嫌、テンポよく行こうと。確かにこれはすごく大事で、その人に不機嫌な空気が蔓延していたらもうそれだけで私は興味を無くす。上機嫌の人って得だよなあと思う。

 

会話ってのは主に、経験知と新情報によって成り立っている。だから面白い会話をしたければ、人生経験を豊かにすることと、情報を増やすことにある。確かにその通りだなと。モースの「贈与論」も引用していて、要は相手から情報をもらっているだけでは良くない。自分もちゃんと返礼しなさいと。ないならないでしょうがないが、誠意を尽くしてリアクションを良くしようと説く。わかる。リアクションってすごく重要だよね。話を支配しているのは実は聞き手で、そのリアクション云々で話も変わってくる。聞き上手な人って圧倒的に不足している感覚だから、みんなそこを目指せば大人気間違いなし!

 

ある程度まで収入が増えてくると、それ以降は幸福度が上がらないというデータがある。面白いね本当にそうなるのかね。で、上がらなくなった幸福度をどう上げるかと考えたとき、会話こそがそれを担うと著者は主張しているんだけれど、なるほどなあと。会話は面白い。古代ギリシャ時代の人たちは、奴隷制度で生活に余裕があったので、あちこちで議論することを最高の喜びとした。人は話すことが好きなのだ。気も晴れるし。

 

人生とはネタ作りだ。面白いことをしよう!

TOEICを受けた2

去年の7月にTOEICを受けた。ボコボコでした。この時の点数は、580点であった。

 

今日、TOEICを再び受験した。なぜかって、こういうイベントを設定すれば英語勉強のモチベーションやらレベルチェックやらに有効だろうと思ったからだ。5000円以上も払っているし。よく言うでしょう、身銭を切れば真剣になると。

 

でもそれ、私には適用されなかった。

 

いやあ、半年ぶりだったけれど、相変わらずボッコボコだ。てか、腕時計を忘れてる時点でやる気が見られない。いやいや、実はもう昨日からサボりたくてしょうがなかった。だって勉強していないからだ。最後は周りの人に受験すると言った手前、なけなしの見栄でなんとか会場に向かったのだった。。。

 

わからない音だけが聞こえてくる45分リスニング、全くスムーズに読めない75分のリーディング。何の進歩も見られない。本当に腹が立った。準備してないテストほど腹が立つものはない。落ち度は120パーセント自分にあるのだけれど、腹立つものは腹が立つ。机ぶっ壊してやろうかと思うくらいだった。参った。

 

テストが終わって思ったこと。

 

もう、TOEICやめよう。

 

はっきり言って、私にはTOEICを受けるしっかりとした理由がない。受験やら出世やら会社やらで点数を求められているわけじゃない(受験した人たちには学生以外の人も多く見られた。おそらくは会社で求められているのだろう。あるいは英語の教員?)。だから仮に高得点を叩き出しても、明確な利はない。TOEICを設定すれば日々の英語学習の質が上がるかと思ったが、全く効果はない。

 

ってか、英語って私には必要ないのではないかと。旅で使ったり、外国人の友人とコミュニケーションをするときに使うけど、それなら今の英語力でそんなに困らない。じゃあそれで良くない?

 

やってみればわかるけれど、高得点を取るためには、大量の英語を読み、高速の英語を聞き取る力が必要だ。と言うことは、しっかり勉強する必要がある。英語の能力を求められているわけではない現環境において、モチベは生まれないという当然の結論。

 

と言うことで、とりあえず英語の勉強はやめる。これ以上つまらない時間とお金は使いたくない。

 

バイバイ、TOEIC

銃社会

記念すべき10冊目。
「知ってても偉くないUSA語録」

知ってても偉くないUSA語録

知ってても偉くないUSA語録

 

前回読んだシリーズの続編。2012〜14年の内容。

 

今回一番興味深かったのが、アメリカの銃事情だ。

 

アメリカにおいて自動車は登録制だが、銃は違う。警察と軍隊以外に、市場にはたくさんの銃が出回っている。精神障害者でも犯罪者でも買える。アンビリーバボー。

 

ミシガン州では、病院やスポーツ観戦に銃の持ち込みが認められている。ミズーリ州では酔っ払った状態でも所持オッケー。これってすごく怖くないか。いや、むちゃくちゃ怖い。銃は規制した方がい、日本と同じように持てなくした方がいいじゃないか!

 

しかしアメリカ人はそうは考えない。銃乱射事件が発生しているのだから銃規制の方に流れてもいいはずなのだが、むしろ銃規制に反対の人が増えている。アメリカ人の思考として、危険だから無くそう、ではなく、危険だから所持して自分たちの身を守らなくては!になるらしい。ふーむ。

 

アメリカで大きな力を持っているのが、NRA(全米ライフル協会)である。彼らの票を獲得することが選挙の結果を左右するので、銃規制に賛成することは容易ではない。そもそもアメリカという国は、イギリスを武力で倒して成立した国。もしも悪い政府が生まれれば、国民で潰すのだと考える国。無くならないでしょう。

 

それにしてもアメリカという国は本当に多様な意見があるなあと読んでて思う。もちろん日本にだってあるんだろうけれど、なんというか、そんなに顕在化していない。あまり主張する国民性でもないし。アメリカは訴訟社会だと聞いたことがあるけれど、納得だ。一度もアメリカに行ったことがないちょっと本を読み始めたくらいの私には正直、「めんどくさそうな国」という印象。

 

アメリカ人といろんな話題を話してみたいなあ。結構ヒートアップしそうだ。こちらに悪気がなくても差別的な発言や、宗教的にNGなことを口走るかもしれない。日本はクリスチャンでもないのに教会で式をあげたりクリスマスを祝ったりとゆるゆるだけれど、欧米はそうはいかないから。

 

今年中に行けたらいいな。

アメリカ行きたい

9冊目。
「教科書に載っていないUSA語録」

教科書に載ってないUSA語録 (文春文庫)
 


8冊目に引き続き、町山智浩さんの本。週刊文春に連載していた「言霊USA」を集めたもの。毎回新しい言葉、流行っている言葉、馬鹿げた言葉を取り上げ、紹介していく短めのコラム。400ページ以上あってなかなかに分厚い。一気に読むというよりも、トイレなどにおいて毎日少しずつ読んでいくスタイルがいいと思う。

 

町山さんの知識量には圧倒される。こんな膨大な量を覚え、書き記すことができるのはすごいことだな。それでいて文体も柔らかく読みやすい。笑えるところもたくさん。良い。

 

今回一番面白かったところは、町山さんが主夫をやっているということだった。34歳の頃、出版社を退職し渡米。奥さんは大学院で学んだあとに、IT企業に就職。そこで著者は、午前中に原稿を書き上げ、あとは娘の面倒を見、家事をこなして生活をする。料理もするとは意外!アメリカの夫婦間で奥さんの方が収入が多いケースが約4割ほどであるらしい。女性も高学歴化し、稼げる人が増えているそうだ。別に男が稼がなくちゃいけないなんてルールもないし、いろんな形があっていいのだからこういう事実は個人的には嬉しい。多様な方が生きやすい。

 

他にも、アメリカの教育には優秀な人間がどんどん上の学年に行ける「スキップ」という制度があったり、年金は投資信託だったり、カリフォルニア州では州に認可されたマリファナ販売店があって、個人的な使用と所持は問題なしだったり、シュガーダディシュガーベイブ(お金持ちパパと経済的な支援を必要とする女の子)が急増していたり(2008年の金融崩壊、10パーセント前後の失業率、そして大学財政難による学費の高騰化などが原因)などなど、アメリカの今(と言っても2012年出版なのでちょっと前だけど)が面白く学べた。

 

ああ、ますますアメリカに行きたくなった!

 

なお、これで9冊目なので1月のノルマは終了!意志の弱い私、よくできました!

時間は守ろう、余裕は持とう。

最近、問題が山積みで大変だ。あまりこの状態が長く続くと心を病んでしまうので、早急に片付ける必要があるのだが、なかなかうまくいかない。スムーズに進まない。

 

そこで、ストレスが生まれる。いつもは許せることが許せなくなって人間関係ががたつき始めている。

 

その代表例が、時間である。

 

ここ数日で、2つ約束を破られた。と言ってもそんな大したことではなく、

  1. こちらがアポを取ったのに、その時間に電話をしても全く通話ならず。
  2. 向こうが話があるというから電話する時間を決めた。ギリギリになって30分の延長を求められ、快諾。しかしその時間になっても連絡こず。

別によくある話だ。それはわかっている。

 

でも、今の私にはすごくストレスなのだ。電話というのは相手の時間を奪ってしまう手段だから、ちゃんと事前にアポを取った。その際に「ちょっと調子が悪くて。。」というヘルプ要請の意味を込めている。向こうは快諾した。ああ、友達がいるっていいな。ありがたいや。そう思って夜を待ち、連絡すると、出ない。30分経っても既読がつかない。私、イラついている。結局眠りますよそりゃ。こんなことになるなら人を頼らなければよかった。

 

2軒目に関しては、向こう発信だ。それこそ「緊急事態」だと。ならばこちらもしっかりと準備しなくては。そしたら30分延期。オッケー、そんくらいなら大丈夫。ところが、それを過ぎても連絡ない。そら、寝るよね。なんだこいつ、人がしっかり時間を作って準備していたのに、それを踏みつけるのか。こんなことになるなら既読スルーにすればよかった。

 

類は友を呼ぶという。人のことをとやかくいう資格は私にないのかもしれない。だから自分への戒めとして言うけれど、時間は守れよ。時間って有限だから。歳をとったり忙しくなると価値がわかる。多分社会で活躍している人たちほどそこに厳しいと思う。時間を守ることはそんなに難しいことではないはずだ。ここをミスってチャンスを逃すのはアホらしい。時間、守ろう。

 

あと、余裕って大切ですね。緩衝材。これがないと、人と会うこともストレスになってしまう。人って不確実な要素があって、余裕があるときは面白みになるんだけれど、ないときは怒りの元になる。

 

しばらくは、一人で黙々と問題を解決しようと思う。

 

アメリカという国

8冊目。
「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」

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アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (文春文庫)

アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (文春文庫)

 

 

子どもの頃、外国=アメリカというイメージだった。体が大きくて、なんだか日本人よりも優秀そうな雰囲気。実際GDPは世界第一位だし、ハリウッド映画もグーグルもフェイスブックもアップルもアマゾンもツイッターもインスタグラムも、全部アメリカ。なんですごいんだろう!さすがアメリカ!

 

ところが、そのイメージはこの本を読んで片っ端から崩された。

 

  • アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない。
  • キリスト教原理主義者(聖書の内容を一字一句信じている敬虔な信者)は進化論を否定し、徹底した同性愛反対、中絶反対(中絶は殺人!)を唱える。過去には中絶医を射殺したり、医院を爆破したりもしている。彼らは8000万人ほどで、主に南部のバイブルベルトで生活している。中には、学校に子供を通わせると進化論を学んでしまうために自宅学習させているところもある。
  • 先進国で唯一国民保険がない国。保険は民間のものしかなく、高価であるため貧困層は病院に行くことができず、死んでいく。
  • アメリカでは、「メリークリスマス」ではなく「ハッピーホリデーズ」と言う。他の宗教を信じる人々が多いからだ。
  • アメリカの一流大学に通う外国人が増えてきており、アメリカ人は減少傾向にある。貧しかったり、学力がなかったり。

 

なんというか、本当に多様だなと思った。たくさんの宗教があって、性があって、それぞれが主張し、非難している。争いも多い。日本人が訪れる場所は東海岸か西海岸。それはアメリカのほんの一部だということがわかった。

 

やっぱり日本て平和だよね、そして国民性がおとなしいよね。自動販売機が外にたくさん置いてある国は日本くらいだとどこかの本で読んだのだけれど、納得だ。海外に置くと、壊されるらしい。だからあったとしても屋内限定だったりする。日本人からすると壊すなんて考えられないけれど、でもそういうことらしい。

 

世界一位のアメリカは、大変興味深い国でした。是非とも行ってみたい。

 

ちなみに、この本は2008年出版。情報は古いです。でも面白い。