火花を観た。
眠れない夜ってすごくストレス。なにか作業を始めるにはダルいし、かといって頑張って横になっていてもだんだんといらんことを思考し始め、気分が沈んできたりする。
そんなとき、私はよく動画を観る。映画、ドラマ、アニメ、なんでもよい。
たまたまネットフリックスがあって、たまたま表示されていた火花。ああ、これ、又吉さんのやつだ。観よう。
やばかったです。まあ正直、しっかり観たかというと観ていない。キャラの名前も曖昧。
でも、良かった。泣いた。
脚光を浴びる芸人さん。華やかでお金もある、モテモテでおもろい芸さん。でもそれは、芸人総人口の内の、ほんのちょっぴりの人たち。
売れたいと願い、自分たちの才能を信じ日々努力し、舞台に上がり続ける。食えないのは知ってる、でも絶対に成功してやる!バイトをしながら、狭いアパートに住みながら、上を目指して頑張り続ける。
そして、大半が夢破れる…
そんなことは一般常識じゃ!いちいち言わんでもわかるわ!アホか!
でも、やはりそれって想像でしかなくて。映像として見せられると、重みが違う。悔しい思い、辛い経験をたくさんする。努力がなかなか実を結ばない。事務所の後輩に抜かされたり、相方とトラブったり、ようやく売れた!と思ったら、一気に仕事が来なくなる…
とろサーモンの村田さんが漫才師役で出演していて、「売れたいわー」と言うシーンがある。いや、本当にそうだよね、売れたいよね。もう売れなきゃやってらんねえよこんなの。
去年のM1、とろサーモンはラストイヤーで見事優勝を勝ち取った。15年目で、売れた。そら松本人志さんも涙目になるわ。
私は当然お笑い芸人でもないし、俳優やミュージシャンを目指しているわけでもない。ただのフリーター、たまに旅人。でも、火花を観て、「自分も売れたい!売れたいよ!」って思ってしまった。何を指してるかわからない。俺のゴールはどこだ。でも、売れたい!そう思った。
夢に生きろ!なんてどこか嘘くさいし、無責任な発言にも聞こえる。でも、たしかにスパークスは解散してしまったけれど、彼らの10年は美しかった。その濃密さに憧れを覚えたし、自分の人生に同じような経験がないことは、将来「後悔」という形になって立ち上がってくる気がした。
「生きている限り、バッドエンドはない」
頑張ろう。