中村の読書日記

読書を中心に、徒然なるままに

38冊目

4月になりました!

 

38冊目。

挑発的ニッポン革命論 煽動の時代を生き抜け(2017)

挑発的ニッポン革命論 煽動の時代を生き抜け

挑発的ニッポン革命論 煽動の時代を生き抜け

 

 先日ダウンタウンの番組にも出演していたモーリーロバートソンさんの本。

 

はっきり言って難しい。情報量が多すぎる。今年に入って新聞を読むまで世間に全く関心がなかった私にとっては凄まじくレベルの高い書物だった。知識が豊富で普段から情報にアクセスしていればいるほど楽しめると思う。

 

モーリーさんはいつも日本に警鐘を鳴らす。移民、北朝鮮大麻、グローバルの波に飲み込まれる日本。。。変わんないとやばいよ。それはもうひとつの本「悪くあれ!」でよりわかりやすく書かれているけれど。

 

 

英語を巧みに使えるモーリーさんは国際ジャーナリストとして海外の情報をわかりやすく教えてくれる。でもそんなの、「てめえで読めるようになりなさいや」というね。日本は外国メディアの情報を拾える人材がいなくてアウト。日本で起こったことが世界ではどう扱われているのか。去年のダウンタウンの番組で浜田さんが黒塗りのメイクをし、黒人差別だと騒がれた問題とかね。「いや、日本だとそんな黒人差別メッセージはないから!」と言ったところで、すでにこの世界はグローバル。国際世論というものがある。世界にはどういう文法があるのかを把握しないといけない。

 

面白かったのが、ポリティカル・コレクトネス疲れという言葉。ポリティカル・コレクトネスとは、つまりは「LGBT大事。移民もイスラムも黒人もみんな大事だよね」という論調。人間は平等ですぞという考え方。今世界は、この考えに疲れてきていると。それは思想家の東浩紀さんも言っていた。

 

「平等は大事。とは言ってもさ、やっぱりゲイってさ。。。やっぱり黒人はちょっと。。。」みたいに心の奥底で思っていたりして、そこトランプやルペンなどの差別発言がしっくり来ちゃったみたいな。アメリカだけじゃなくヨーロッパでも今、グローバリズムの否定が始まっている。

 

日本でもきっとそれはあるよね。いや、人間はやはり心の奥底で好き嫌いがあって。私にだってもちろんある。それは争いのタネになるから表には出さないけれど。

 

私の家族は仲が良くない。たかが10人に満たない人間ですら仲良くできない。そう考えると、70億を超える人類がなんとかこうして成り立っているということは奇跡に感じる。争いが起こることって人として常態なのかもしれない。

 

まあとにかく、私には難しい本だった。出直して来ます!