中村の読書日記

読書を中心に、徒然なるままに

74冊目

74冊目。

古賀史健がまとめた糸井重里のこと。 (ほぼ日文庫)

古賀史健がまとめた糸井重里のこと。 (ほぼ日文庫)

 

 

まず、私は糸井重里のファンである。購入動機はファンだから。

 

なぜ好きかというと、あの独特の柔らかい文体。やんわりしていて、でもちゃんと意見は言っている。難しい言葉を使わず、詩的な部分も感じられる。言葉の使い方がうまい(何様だ俺は)。言葉で食っていくってこういうことなんだなと身体でわかるレベル。

 

そんな糸井さんの話をライターの古賀さんが丁寧に聞いて、編集した本。

 

すごく面白かった。

 

糸井さんはお母さんの記憶がない。だからこそのマザー。糸井さんが魅力的なのは、笑顔の奥にちょっぴり寂しさが見えるからかもしれない。

 

お父さんが辛そうに働いていたのを見て、大人になったら自分も働かなくちゃいけないと未来を嘆いて泣いていた話が好き。結論として糸井さんは楽しく働くことに成功したのだけれどね。

 

任天堂の岩田さんと交流があることは知っていたけれど、まさか岩田さんの奥さんが嫉妬するほどの仲だとは思わなかった。

 

ほぼ日ファン、糸井重里ファンはマストです。買ってよかった。読んでよかった。いつのまにか68歳の糸井さん。のんびり彼らしい言葉遣いで綴られた物語はユーモアに富んでいて面白いし、生き方の参考にもなる。

 

いずれやってくるお通夜を楽しい場所にするのが彼の最終ゴール地点。いいゴールだなと思った。