中村の読書日記

読書を中心に、徒然なるままに

67冊目

だいぶ時間が空いてしまった。ちゃんと100冊やり遂げるまで書き続けるぞ。

 

67冊目。

伝え方が9割

伝え方が9割

 

コピーライターの著者がボコボコに追い込まれた末に見つけた言葉の秘密が明かされている本。誰でも人の心を動かすコピーが使えるようになる!

 

内容は大きく分けて2つで、

  1. 「ノー」を「イエス」に変える方法
  2. 強い言葉を作る5つの技術

 

個人的に勉強になったのは、1のイエスを獲得する方法。

 

例えば好きな女性がいて、デートを申し込む場合。シンプルに「僕とデートに行ってくれませんか!!!」では、運任せすぎる。もう少し戦略を立てて勝率をあげましょうと。

 

そこで、一度自分の欲望は置いといて、相手側に立ってみる。相手は何を欲し、何を嫌がっているのか。ここをしっかり考える。あ、そういえば、愛美ちゃんはパンケーキが大好物だって言ってたな。

 

そして、自分の欲望と相手の欲望のマッチポイントを見つけ、提案する。

「愛美ちゃん、パンケーキがすごく美味しい店を知っているのだけど、一緒に行かない?」

 

すると、彼女としてはデートには行きたくないけれど、美味しいパンケーキは食べたいわけです。よって、成功確率が上がると。もちろん、「あら。じゃあその店を教えて。今度友達と食べに行くから」なんてツワモノケースもあるかもだけれど、普通の女性はそんなことしない。クラスメートなり同僚なりの関係性は長く続くものであり、よほどのことがない限りそんな冷たい対応は取れない。女性側としては自分にも相手にも「私はあなたに関心はない。パンケーキが食べたいだけなんだからね!」という言い訳も発生しているのでハードルが下がる。

 

目的はデートに行くことで共通しているが、単刀直入に言うのと、相手を知った上で提案するのでは勝率が変わる。これ、いただき!

 

他にも、細かい技がたくさんあります。普段から言葉を使う人にとっては真似るものがたくさんあっておすすめ。読んでも身につけないとしょうがないので実践を。私は上の方法だけに習熟する予定です笑。

 

 

 

66冊目

66冊目。

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

 

 ずっと読みたかった本。

 

思い切って書いました。セールを待ちきれず。。。

 

以前読んだ、未来の年表シリーズ。そこには、日本の厳しい未来が描かれていた。解決策は、高齢者、女性、外国人労働者、そしてAIをうまく扱いながら戦略的に縮むことだとあった。厳しいけれど、やっていこうと。

 

ところが、イケイケ落合さんが言うには、日本はこれから再興できると。少子高齢化はむしろチャンスであると。

 

理由は3つあって、1つは今日本は人が足りないので機械化が進んでも反対運動が起こりにくいということ。産業革命時に起きた打ちこわし運動が起きない。だからスムーズにAI導入が進むだろうと。

 

2つ目は、世界で一番最初に少子高齢化社会を突っ走って行く日本はその経験とソリューションを海外に売れるということ。今は日本がピンチだけれど、もちろんこれから欧州や中国などが老いていく訳で、その時日本が輸出できるものはたくさんあるはずだと。なるほどなあ。

 

そして最後3つ目は、若者へ教育投資ができること。子供も減るので、その分だけ時間やお金を使うことができる。すると優れた人材が生まれて行くだろうと。

 

落合さんの説は、かなりテクノロジーに依ったポジティブ説だ。車の自動運転化について面白い未来が描かれているが、それっていつに導入されるのだろう。ゾゾタウンがゾゾスーツサービスを始めた訳で、アマゾンに続いてどんどんドライバーの需要が増えると思うのだけれど、いつになったらAIが行ってくれるのだろう。10年後にいける?

 

まあどっちにしろ、とにかくこれからも世界はガンガン変わっていく。ダーウィンの言葉にある通り、変化に適応する能力がすごく大事な時代になっていく気がする。そのためには、普段から安定した場所に留まらないようにすることだなあと、留まっちゃった私は思うのです。留まると、動くのだるくなる。変化がだるくなってしまうとこれからの時代は厳しいかなと。

 

未来の年表と日本再興戦略、この2つを読むと日本の未来の雰囲気がわかってなかなかいい感じになるのでおすすめ。5Gとか面白そうだ。

65冊目

65冊目。

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!

 

 アマゾンプライム会員は無料で読めますよ。

 

旅先で読む本がなくなり、何かないかなと漁っていたら、無料で面白そうな本があったので。

 

ADHD傾向がある私にとって、ものが多い環境は困る。すぐに物をなくすし、探すのにも時間がかかる。だから掃除は大事だし、物はなるべく持たないようにしている。

 

掃除しなければいけないのは部屋だけじゃなくて、頭の中もやらなくてはいけない。その作業がすごく苦手だ。部屋のものはゴミ箱にぶっ込めば捨てたことになるが、頭の中のゴミはなかなか捨てられない。捨てても戻ってきたりしてしまう。

 

そんな問題意識を持った私が読んでみて、役に立つ視点はあった。その一つが「ゴールの大切さ」だ。ゴールを決めると、それ以外がどうでもよくなると。「あいつがムカつく」だの「今日寝不足だ」だのは、ちゃんとゴールを決めていれば感情を乱す理由にはならないと。これはありそうだ。私には明確なゴールがない。

 

そのゴールの設定方法なのだが、しっかりと自分に向き合って設定することが大事。世間体を意識してしまうと効果を失ってしまう。自分の腹の底からの欲望をゴールにする。それは誰に打ち明ける必要もない。自分にだけオープンにして、ワクワクして生きろ。

 

まずはゴールを洗い出すことから始めようと思いました。

64冊目

64冊目。

 旅をしている今に読めて良かった本。

 

東浩紀を知ったのは、youtube。彼はいろんなところで対談やらニコ生やらに出演しており、かなりの音源がある。彼の話すテンポが好きだ。早口で説明もロジカルでわかりやすい。聞いてることが心地よい。落語家になったらいいのでないか。

 

この本は、普段哲学書なんて難しくて近寄らない人でも楽しめるように作られたもの。なるほど、道理で私も読めたわけだ。

 

内容をシンプルにいうと、旅のススメである。と言っても、決して自分探しを勧めているわけじゃない。

 

自分を探したければ、旅に行かなくてもすぐに終わる。自分の親を見ればいい。友人、恋人、母校、生まれた街を思い返せばいい。それであなたは説明できる。だって、人間は環境の産物だから。

 

私たちは環境に規定される。その中で思考し、気になったワードをグーグルで検索する。インターネットは今や膨大な規模で世界を覆い、必要な情報をなんでも教えてくれる。しかしここで重要なのは、「検索ワードは自分で見つけなければならない」ということ。検索ワードは環境に規定されている自分から生み出される。つまり、固定化されるということ。最近では、グーグル側が予測変換なんてことをしてくる。先を読まれている。

 

そんな世界をたまに脱出してみてはどうだろう。環境を変えて、自分を変えて、検索ワードを変えるのだ。そうやって自分を拡張していく。

 

定住していく人生を主にする「村人」、移動し続ける「旅人」、どちらもいいのだが、著者は3つ目のあり方として「観光客」を提示する。基本はどこかに定住し、休暇に無責任な観光客と変貌し、自分を拡張していくあり方。うーん、いいね。名作映画「LIFE」みたいな感じ。

 

海外ってやはり面白くて、日本にいる時とモードが変わってしまう。それは使っている言語が演劇的な英語だからということもあるだろう。東南アジアでは歩行者が優先ではないし信号も少ないので、自分から車を止めて進んで行くくらいじゃないといつまでも道を渡れないなんて事情もあるだろう。環境が人を規定する。

 

だから、海外で思いついたアイデアや生まれたモチベーションが、日本に帰ると消えてしまうことはよくあるし、旅先で出会った人に日本で再会するとつまらなく感じちゃうこともある。面白い。

 

この本を読んで、せっかく海外にいるんだから、もっとこのモードを味わって堪能してやろうと思った。日本にいる自分とは違う自分。今にしかできないことがある。思い切ってyoutuberなんて始めちゃってもいいかもしれない。海外にいるんだ、自己拡張に使わないとか時間が勿体無い。

 

旅に出たくなる本です。環境を意識して生きていこう。

63冊目

海外にいると読書が弾みます。

 

63冊目。

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

 

 ようやく読めた。

 

お笑い芸人キングコングの西野さんの本。

 

赤い表紙ですごく目立つし、いろんな人から面白いぞと聞かされていた本書。いやあ本当に面白かった。発見が多すぎて読むのにだいぶ手間取った。

  

西野さんのイメージ、「浪速の大商人」。商売が上手。彼のやり方はすごく新しいし、一見常識を無視した絵本無料公開も、説明を聞くと納得できるし、実際に成果をあげているのだから彼の勝ちだよ。

 

とにかく彼は人間をよく知っている。痺れたのが「人間は確認作業でしか動かない」というもの。それはあるよねえ。私はよく旅に行くけれど、全く事前情報のない場所に行ったりとかはしない。フィリピンならフィリプンで事前に本を読んで、どんな宗教と文化があってという情報を入れて、その上でどんなものかを見に行く。現地の人に会って、読んだ本の内容を確認したりもする。それが楽しいし、そこに時間とお金を使っている。

 

絵本無料公開の裏には、世の中のお母さんが絵本を探すコストの高さがある。やはり子供に読み聞かせるものなので、しっかり内容を吟味して選びたいのがママの本音。ところがママは忙しい。絵本吟味に使える時間もお金もない。だからどうしても自分が子供の頃に読んだ名作を使う。だから絵本業界はずっと同じものが売れていると。だったら、無料で簡単にネットでチェックしてもらおうと。するとママたちは通勤や隙間時間にスマホで内容を知ることができる。面白ければ、お金を出して読み聞かせをする(無料版だと読み聞かせに適していない。スマホの画面は小さいし、横めくりもできないから)。ネタバレは大事。

 

彼の熱心なファンではないので情報を細かく追っているわけではないのだけれど、レターポットというサービスをやっていたり、ちょっと前はハレノヒトラブルで成人式に気持ちよく参加できなかった人のために会を開いたりと話題に事欠かない人。時代を追いたい人は要チェックなのではないでしょうか。

 

私は彼に興味を持ちました。頭がいい。

62冊目

ちょっと溜まっているのでサクサク進める。

 

62冊目。

 大ヒットした未来の年表、2冊目。

 

未来について書かれた本が売れている。AIなんかホットなテーマだけれど、このシリーズは少子高齢化がさらに進んで行くと日本は一体どうなるのよってのをわかりやすく書いてくれている本。

 

色々書いてあるが、一番心に残ったのは、インフラについてだった。人が減る、もっというと生産年齢人口が減るってのはどういうことか。それは、サービスの提供者が減るということだ。つまり単純に考えて、日本は不便になる。

 

で、別にエンターテイメントの業界で人が減っても死ぬわけじゃない。ところが、農家が減るとか、救命救急士が減るとか、消防士がいませんとなってくるとことは深刻だ。生きることに直結するからだ。先日のヤフーニュースで自衛官の応募年齢を引き上げるとあったけれど、国のインフラ人材が減っていってしまうとかなり怖くないでしょうか。

 

私たちが愛してやまない超便利なアマゾン。これだって、実は地味な配送という作業があって成立している。今年の春に引越し業界がパンクしたように、ドライバーが今足りていない。働ける人はどんどん減っていくのだから、将来はさらに厳しくなる。地方では買い物に行けないお年寄りもさらに増えるのだから、ドライバーの需要は増す一方だ。そしたらアマゾン使えなくなるかもよ。AI?自動運転?それっていつになったら始まるの?導入コストは?ってか、AIが車を運転しても、マンションのポストに直接投函してくれるわけじゃないのだけれど。。。。

 

こういう内容に触れていると、改めて仕事の原点に立ち返る。「好きなことを仕事に」が流行っている今だけれど、もともと仕事ってのは社会を回すために必要な作業であって、あんたの好き嫌いなんて聞いてない。ドライバーを今やっている人はもしかして、今の日本を支えているのは俺たちだ!と誇らしいのかもしれない。全員がyoutuberになったら国は潰れる。社会は停止する。

 

日本はなんやかんやで安心安全でご飯も美味しいしマナーもあるし(海外に来ればわかる。日本にいるときの自分でいると、自律神経をおかしくします)、素晴らしい国だ。でも、21世紀はおそらく沈んでいく。さあ、そろそろ日本人が再び目覚める時だ!満たされちゃってモチベが湧かないとか言ってる若者よ、このままだとちゃんと日本は落ちていくよ。今こそ頑張る時じゃ!

 

まあまあ、こういう未来予想が一体どれほど現実になるのか。今を生きてる1人として、見届けたいと思う。

61冊目

 61冊目。

 佐渡島さんの新刊。

 

やっぱり佐渡島さんの本は面白い。読んでいると時代がわかる。今はコミュニティの時代なんだな。

 

戦前は村社会で、知っている人だらけの世界で私たちは生きていた。そこには息苦しさとともに、安心感があった。戦後、地方から都市へ仕事を求めてやってきた。そこには気持ちのいい自由があった。しかし、隣に誰が住んでいるかは分からず、コミュニティといえば核家族の小さいものがメイン。不安が発生した。それを埋めてくれたのは終身雇用だった。

 

さて、現代。すでに終身雇用は崩壊し、晩婚化未婚化により核家族コミュニティも衰退しつつある。そんな中で、私たちはどう生きるか。どうコミュニティを作っていくか。

 

面白かったのが、しっかりと自分を知って自己紹介をしろというアドバイスだった。新しくコミュニティに属するとき、すでにそこにいる人たちは「新しい人によって文化が壊されないか」を心配している。不安にさらされている。だからこそ、安心させる必要がある。そのためには、しっかりと自分が何者であるかを説明すること。知らない人とは働きたくないし、楽しく遊べない。コミュニティの拡大のステップには、必ず新規の人を入れ、説明させて不安を取り除く作業が必要だと。

 

んで、それをするためには、自分を知らなければならない。自分を知ることとは簡単なようでなかなか難しい。面白い自己紹介ってあまり聞かないし。そこには謙遜もあると思うのだけれど、コミュニティにおいては不安を取り除くのが一番なのでその美徳に価値はない。面白い。

 

他にも、佐渡島さんはホリエモンが天才だと評するほどの能力の持ち主で、中学時代は南アフリカで過ごし、そのあと灘高、東大というステップを踏んだ人。しかしこれからの時代は学歴が価値を持たないと。なぜなら学歴があるとは、お利口さんな側面があるからだと。不便に耐えて頑張る能力ではなく、すぐにストレスに気づき、アイデアで乗り越えて行くスタイルがこれから必要な能力だと。その例に、アマゾンゴーやウーバー、エアビーなどを挙げている。我慢する時代は終わっていると。面白いなあ。そうなってくるとストレス耐性の低い私にも希望が見えてくる。

 

バンコクにいる。バンコクにはBTSとMRTという主要な路線があるのだけれど、それらの接続には別のアイシーカードが必要だという謎のシステムがある。日本でいうと、中央線と大江戸線の接続にはスイカパスモが必要だということ。観光客の数が日本を超えて3500万の国タイランドが、そんな簡単なこともできないのかと思うと本当にイライラする。さらに、改札機械のスピードが遅く、改札前で行列ができるという事態も起きている。アホかと。

 

こういう人が世界を前進させるのかもしれないね、なんちゃって。

 

読書は面白い。