中村の読書日記

読書を中心に、徒然なるままに

60冊目

60冊目。

未来の年表(2017) 

 これはなかなかの衝撃。

 

すでに4人に1人が65歳以上の国、日本。そんな私たちの未来はどうなるかを具体的に紹介してくれる本。

 

はっきり言って、かなり厳しい内容が書かれている。とにかく少子高齢化がさらに進み、人口は減る。今の快適さを維持することはおそらく不可能で、例えば24時間サービスはどんどん減っていくだろう。人が減ってしまうとインフラの維持も難しくなり、非居住地域もできるだろう。場所によっては、日本人が少数派で、外国人が多数派になるところもできる。その時、日本はどうなるの。。。

 

解決策として、AI、外国人労働者、女性、高齢者の4つをうまく使っていこうという案が現在の主流。著者はそこに「戦略的に縮む」という方針を主張している。そう、今の快適さをそこまで捨てずに、コンパクトに。日本よりも人口が少なくてちゃんと発展している国はあるわけで、しっかり計画を立てて改革していけば日本の未来は暗くない。

 

ただ、そのためには、国民全体がこの危機感を共有し、多少の痛みを覚悟した上で手を打っていくこと。だからこの本には、最後に中高生に向けたメッセージが載せられている。私たちが一刻も早く手を打たねば、困るのは彼らだ。老若男女問わず、向き合うべきテーマ。

 

なかなか厳しいことが書いてあり、しかしちゃんと対策も書いてあって勉強になった。落合陽一氏は「ここ10年が勝負だ」と発言していた。彼の著書に「日本再興戦略」というものある。それも読んでみたい。