中村の読書日記

読書を中心に、徒然なるままに

28冊目

すでに3月のノルマは達成しましたが、続けます。

 

28冊目。

細野真宏の世界一わかりやすい株の本(2005)

細野真宏の世界一わかりやすい株の本

細野真宏の世界一わかりやすい株の本

 

 はい、株の本です。

 

旅を愛する者として、そして低収入である者として、副業は欲しい。場所や時間に縛られない稼ぎがあることが私の理想。となると、株なんじゃないかと。たまたま今年から新聞も読み始めたわけだし、グッドタイミングなんじゃないかと。

 

この本、評価が随分高い。実際読んでみると、確かにわかりやすい。これを読んだだけで株ができるようにはならない(証券会社云々の説明は一切ない)けれど、大雑把に株とは何かがわかるので入門書としてグッド。

 

IR情報というのが、インベスター・リレーションズの略で、投資家へ向けた情報だということを初めて知った。世の中知らないことだらけだ。

 

個人投資家はプロの投資家に比べてどうしても情報戦で不利なわけだが、一般生活者としてアンテナを張っていればヒットの予感を感知できるかもしれない。そこにつぎ込んだら儲かるかもよ。こういう見方で世界を眺めることはそれはそれで面白い。

 

もう貯金なんてしたってほとんど増えない時代。だったら投資をした方がまだ可能性がある(もちろん損することもあるけれど)。少しずつ余剰金で始めて痛い目見ながら学習していければ。

 

仮想通貨も面白いのかも。

27冊目

サクサクいきましょう、27冊目。

ADHDの友だち(2017)

 多少の自覚症状があったので、手に取った。

 

すごくわかりやすく書かれている。いろんなケースを紹介し、その時のADHD生徒の気持ち、やりがちだけど良くない対応、オススメの対応が書かれているので、実践度が高い。

 

私が該当したのは、

  1. 身だしなみに無頓着
  2. 整理整頓が苦手
  3. やるべきことを後回しにする
  4. 興味のないことは疎かになる
  5. 物事に集中して取り組めない 

対策としては、とにかく具体的にすることと、興味関心をうまく使っていくことのようだ。身だしなみに関してはチェックリストを作り、整理整頓は決まったお片づけタイムを作ったり、作業を終了したら一つの箱にとりあえず放っておくとか。やるべきことはしっかりと明確にし、時間を決めてやる。ちゃんとできたら褒める(自分一人でやるから、自分へのご褒美とか)。

 

まあとりあえず、病院に通うほどでは全くない。あくまで「ADHD傾向」があるくらいにしか思っていない。それならそれでより自分にあった勉強法なり生活術なりを身につけちゃった方が得だよね、ってことで。勉強になりました。

 

私が発達障害という言葉に出会ったのは10年ほど前で、その時はかなりの驚きを覚えた。相手の表情が読み取れないので言葉だけの意味を受け取ってトラブルに発展してしまったり、相手の感情がわからないのでひどい言葉を悪気なく発してしまったり。なんだか世の中の重要な秘密を知ってしまったような気がした。そういうタイプの人、何人か学校にいたし。

 

当時は割とレアな情報だった気がするのだけれど、今ではネットで「アスペ」とか略語が使われているし(既に古いのかな)、本屋に行けば「大人の発達障害」なんて本がたくさんある。変な話だけれど、発達障害ブームと言っていい。知名度がぐんと上がっている。

 

みんなそれぞれ違うわけだし、特徴をうまく使って気持ちよく生存できたらいいですね。とりあえず私はお片づけタイムを設定することにします。

 

 

                    

26冊目

26冊目。
頭が良くなる議論の技術(2013)

頭が良くなる議論の技術 (講談社現代新書)
 

これ、すごく良い本だった。

 

私自身、議論に苦手意識がある。というか、今まで生きてきた中でそんなに機会がなかった。だから、たまに大学院卒の友人に会って話し合いが始まるとすごく疲れたりした。腹も立った。こういうことがしたいんじゃないんだ!

 

そこらへんの感覚が、この本には細かく書かれている。日本人は一般に議論が苦手だ。なぜなら、日本は「同調文化」であり、人間関係が重要視されるから。反論すると、あくまでそれは意見上のことなのに人格否定だと感じて気分を害し、関係が壊れることが多くある。また、基本的に議論というのは対等な立場で行われるものだが、日本は、先輩後輩、上司部下、年上年下などの関係性から離れるのが難しいために生産的な話し合いが行われにくいと。

 

じゃあ西欧はどうかというと、古代ギリシア時代から議論が盛んに行われた。有名なソクラテスプラトンアリストテレスを始め、多くの人間が真理を追求して議論した。そんな素地がある欧米には「反論文化」が存在し、むしろ反論しないでただ受容するというのは褒められたものじゃない風潮があるらしい。だって、ただ受け入れるなら発展性がないし、退屈だから。

 

進化論で有名なダーウィンは、自分の説に反論して欲しかったそうだ。そうすればその反論を乗り越えた一つの上の説を作ることができる。反論をポジティブに捉えている。科学はそうやって前進してきた。

 

著者は明治大学の教授でもあるので、普段から学生相手に授業をする。すると、やはり議論の時間になると、帰国子女や留学生が抜きん出るそうだ。それは能力の差というよりも文化の差。

 

日本と西欧の文化の差を埋めるために、著者はまずブレインストーミングから始めるべきだと説いている。確かにブレストなら相手の意見に対して肯定しかしないので反論耐性のない日本人でも大丈夫。そこで意見をいうことに慣れたら、あくまでスポーツとしてディベートを行い、次に議論へと。ただやはり、欧米スタイルは日本人には少し強すぎて反発を招く恐れがあるそうだ。その時に使う、さらっと反論の方法なんかもあって面白い。

 

著者は若い頃にとにかくあちこちに議論をふっかけ、相手を説き伏せることが大好きだったらしい。そんな乱暴な態度を取り続けた結果、多くの友人を失ったとか。本書は著者の自戒の念もあって、あくまでスポーツとしての議論、その時間が終わったら「今日も楽しかった!」「いやあ、いい発見があったね!」と笑顔で握手できるような議論のすすめになっている。

 

議論の仕方なんて一度も習ってない初心者だからこそ、得るものがすごく多かった。折に触れて読み返すと思う。反論とは必ずしもネガティブなものではなく、むしろ反論のおかげで前に進める。勉強になりました。

変化することについて

変化することについての重要性は、みんな主張しているし、知っている。

 

かの有名な進化論を唱えたダーウィンだって、この世界で生き残るのは強いものでも頭がいいものでもなく、変化に適応できるものだと言っている。どんどん時代の流れが早くなってきている現在、変化できる人は強いし、何より人生を楽しみやすい。

 

じゃあみんな変化しろよって話だけれど、そうは問屋がおろさない。変化は結構疲れるし、長年留まっていると動くことが怖くなったりもする。動かないことの方がリスクだったりもするが、しかしなんかやんやでズルズルと行ってしまう。

 

何でこんな話をしているかというと、私自身がそろそろ変化の時だなと思うからだ。今働いているバイト先がとにかくひどいシステムで、前からそこは飲み込んでいたのだけれど、いよいよしんどくなってきた。

 

数年前まではいろんなことが割とうまく機能していて、環境も悪くなかった。ところが最近、どんどんそれらが腐敗化してきて、ストレスのタネになってきている。

 

一言で言えば「変化の時だぜ!」なんだけれど、長年留まっていたがためにすごく腰が重い。変化が疲れるし、怖い。でも変わらないと希望はない。ぐずぐずである。

 

こういう文章を読んで共感してくれる人がいる一方で、「バカじゃん」で終わる人もいる。後者の人は合理的だったり、変化を面白がれる人だったり、行動力がある人。すげえなあと思う。

 

今、モーリーロバートソンさんの「悪くあれ!」を読んでいる。軽快で挑発的な文章を読んでいると、だんだんと高ぶってくる。なんかしたいぞ。

 

そんな3月。

 

 

 

25冊目!

記念すべき、目標の4分の1達成!

 

25冊目。

未来の働き方を考えよう(2013)

 ちきりんさんの本。

 

最近バイトを辞めたくてしょうがない私にとって非常に役に立った1冊。

 

変化の時代にどう適応していくか。寿命はバンバン伸びていく世界の中で、果たして1つの仕事だけをやり続けるってどうなのよと。サブタイトルにある通り、人生は2回生きられる。40過ぎたあたりから一度人生を考え直して、別のキャリアを始めるのもいいんじゃないのと。実際にちきりんさんはその選択をした一人。面白い。

 

「しまった!チョイス間違えた!」と思ったことが、間欠泉キャリアと呼ばれる部分。一定の期間働いて、そろそろいいかなというところで仕事を辞めて数ヶ月海外に行くなり学校に通うなりの生活をし、再び働くスタイル。これは普通のサラリーマンには難しいのだけれど、需要がむちゃくちゃある医療系や介護系、そしてIT系は可能だと。旅を愛する私はこの道を選ぶべきだった!失敗した!そういえば、旅先で出会う人って外国人を含めて看護師とエンジニア率は高い。タイで出会った人は、なんと1年の休暇だと言っていた。ほんとかどうかは知らないが、1年の休暇ってどういうことなんだとフリーターは思ったのだった。

 

日本人は英語を話せない。なぜなら、それが必要な環境にないから。島国だし、日本人相手に商売をしていれば、十分に経済が回るからだ。ところが、これからは違う。どんどん日本人は減少し、老いていく。少子高齢化です。日本の市場は小さくなっていくので将来性がない。故に、海外に目を向けざるを得ない。これからはついに日本も英語を喋れる民族になっていくだろう、だって必要なんだから。

 

少子高齢化は日本だけの話ではなく、先進国に見られる現象(アメリカは例外)。一方地球の人口は増え続けている。主に新興国で人口増加が止まらないからだ。人口=パワーなので、これからは「先進国→新興国」のパワーシフトが発生する。今は欧米発のカルチャーが日本、そして世界に伝播するスタイルだが、未来は逆で、先進国の人間たちが新興国のカルチャーを取り入れるという流れになる。わお、面白い!

 

この本を読んで、海外で生活することを考えてもいいなと思った。今フリーターをしている理由の一つに旅が好きなのがある。海外の空気は日本と違って力に満ち溢れているし、やはり楽しいものがある。フリーターってことは、別に今の仕事を辞めたって構わないということだ。大企業に勤めているわけでもなし、失うものはそんなにないはず。

 

ちきりんさんは、「やりたいことを明確にしよう。もし今あなたにやりたいことがあったら超ラッキー!だって多くの人はそれがわからないんだから!」と言っている。忙しさやら何やらを言い訳にしていたけれど、一度じっくり「自分の理想の生活」を考えてみようと思う。

 

それにしても、ほんとよくこんな本を書けるなあ。こういう人が眺める世界というのは私のそれと全く違うんだろう。

 

これで目標の4分の1、25冊が終了。今の所、本を読むことへの苦痛は全くなく、むしろもっともっとたくさん読みたいという心境。読めば読むほど知識がつくし、それによって見える世界も変わる。何より生きることが楽しくなりました。いい趣味を持てたぜ。ちなみに、もしここでアウトプットをしなかったら早々にリタイアしたと思う。誰が読んでいるわけでもないが、アウトプットすることで知識に定着するし、今これを書いている時間がすごく楽しい。

 

次のステップは、50冊だ!

24冊目

花粉本当に辛い。

 

24冊目。

齋藤孝の30分散歩術(2008)

齋藤孝の30分散歩術

齋藤孝の30分散歩術

 

 「声に出して読みたい日本語」で有名な齋藤孝さんの本。

 

私は齋藤孝さんのファンである。今まで結構な量の本を読んできた。読むと元気になったり、あるいは向上心を刺激されるものが多い。

 

さて、今回は散歩術。よくもまあ散歩だけでここまで書けるなあという印象。身体論を学んでいただけあって、丹田の説明や東洋式ウォーキングなどの説明もあって面白い。

  

個人的に、歩くと力が湧くというのは同意。散歩は私の趣味の一つで、行き詰まったりアイデアが欲しくなる時は歩く。すると、前向きになりひらめく確率も高くなる。私だけじゃなかったのね。

 

ちょっと試してみたいのは、歩きながら声を出すということ。言葉の力もあって元気になるし、詩の暗誦などにも良いと。著者は明治大学で教員をしているのだが、その授業でも生徒に歩いて音読させたりするそうだ。周りの目が気になりそうだけれど、効果はきっとある。

 

あとは、人と歩きながら話すというスタイルね。私は大体ファミレスやカフェで長時間話すことが多い。それはそれでいいが、歩きながら話すことで話題が前向きになりやすく、また仮に沈黙が訪れても気まずくないと。また、向き合わずに話すことで、普段言えないようなことも言いやすくなる。なかなか面白そう。ちなみに、アップルのスティーブ・ジョブズは、散歩をしながら話し合いをしていたことで有名だ。意識してやってみようか。

 

いや、まだ早い。実践に移すのは、花粉シーズンが終わってからにしよう。。。

23冊目

23冊目。

むだ死にしない技術(2016)

むだ死にしない技術

むだ死にしない技術

 

 前回に引き続き、堀江さんの本。テーマは「予防医療」だ。

 

ページ数は150ほどで薄い1冊。中身もシンプル。「胃がんは99パーセントがピロリ菌による感染症が原因。ちゃんと検診を受けてピロリ菌を殺菌すれば防げるのにそれをしないで年間5万人がなくなってるのはどうなのよ!」というように、ちょっとの手間で予防できるものがあるのだから、みんなどんどん検診を受けようよと。

 

でも、そうはいってもさ、めんどくさいじゃん。。。

 

そこで各国の政策を紹介している。例えば、アメリカには国民皆保険がないので、保険は民間企業が行なっている。彼らは当然ビジネスでできることならお金を支払いたくないので、「2年間に1度検診を受けてくれたら保険料を値下げしますよ」というキャンペーンを行い、成果を上げている。また、デンタルケア先進国のスウェーデンフィンランドでは3ヶ月に1回、オランダでは半年に1回、全国民が無料で歯石除去を受けることができる。そのかわり、それを怠って虫歯になった場合は全額自己負担になる。面白い!

 

堀江さんは、健康保険組合を民営化すべきだと主張している。民間事業になれば、市場の原理が働くからだ。確かにそれはあるかもしれない。

 

基本的に人間は怠惰です。それを前提にシステムを組むべきで、主に飴と鞭を使うことになる。で、出来ることなら飴で動かした方がハッピー。上のアメリカの例では、保険会社はビジネスとしてやっているわけだけれど、利用者は保険料が減るのでメリットがあるし、国全体としてみてもガンになる人が減るのだからオッケー。こういうシステムってすごく賢いと思う。

 

何年か前に、ドワンゴ川上量生さんが、非常に面白い企画を実施した。女子マネ弁当。

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これすげえなあと思って。女性に会えるという飴と、ある程度のクオリティのお弁当がタダでもらえるという飴。実際にこの企画で、午前中出社が10倍増えたというんだから素晴らしい。

 

日本は今人手不足で、人材確保が難しい。その中で罰が中心だったり、根性主義のシステムだとみんな来てくれないし、来てもすぐにやめてしまう。こうやってハッピーに人を動かす知恵ってのはこれからの時代すごく大事だと思う。

 

話がずれてしまった。

 

とにかく、検診には行こう。そっちの方が大病になるリスクを下げられるし、QOLも上がる。最終的にはお金の節約にもなるよと。

 

まずは私、歯医者に行きたい。虫歯には縁がないが、何でも日本人の8割は歯周病で、自然治癒はなく、ほっておくと糖尿病や心疾患などの重い病気に発展することもあるそうだ。怖すぎる。半年に1回は行くべきらしい。

 

よし、最初は美人歯科衛生士を探すことから始めよう!怠け者には飴を!