中村の読書日記

読書を中心に、徒然なるままに

35冊目

35冊目。
5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人(2017)

 来月にドイツからお客さんが来るので読んでみた。

 

ドイツ、超面白い。一部を除いて法律で日曜祝日の営業は禁止されているので、お休み。1日の労働時間は10時間以内で、6ヶ月の平均労働時間は8時間以下にしないと罰金。ちなみにこの罰金は会社ではなく従業員を管理していた上司に及ぶ可能性があるので、残業を許さぬ空気。みんな効率をあげて早く帰るスタイル。なお、罰金の最高額は180万円です。

 

年間24日間の有給休暇は義務付けられており、大体のドイツ企業が30日を設定している。仕事が個人ではなく会社についてるので長期休暇が取りやすい。すごい、旅を愛するものにとっては夢のシステムだ。ちなみに、こんなシステムで、ドイツの経済は好調です。日本よりも経済成長率高い。EUナンバー1。まじかい。 


 
とにかくドイツ人は倹約家で無駄が嫌い。強い個人主義でサービスは良くない。でもそれゆえに残業なんてしないし(するやつは評価低い)、合理的。日本のサービスは世界一だが、それゆえに労働側としては負担があると。

 

他にも、学生の夏休み冬休みは宿題を出してはいけないなんていうルールもある。せっかくの休みは家族と過ごしたり勉強から離れてリフレッシュすることが大事だから。

 

俺、ドイツ住みたい!いやまず、行ってみたい!会うのが楽しみです。

34冊

34冊目。

すごい効率化(2017)

すごい効率化

すごい効率化

 

 2週間であなたもきっと効率化人間に!

 

この方は、毎月100冊本を読んでいるらしい。一体どういうことか。

 

簡単にいうと、「本を読む」という意味が世間一般と異なる。タイトルを読んで内容をイメージし、目次と小見出しを読み、はじめにと終わりにを読む。あとはパラーッと。それで終わり。

 

こういう速読のススメってあちこちで見るけれど、実際どうなのよ。でも多分、思っているよりも情報は得られているんだと思う。

 

というのも、今回私はこの本を30分ほどで読んだ。その結果、自分が引っかかったところはちゃんと吸収することができた。

 

例えば、朝と夜の2回、家以外に場所を持って(カフェ、マクドなど)そこで30分作業をする。これは真似したい知恵。私も家だと怠けちゃうしなんでもできちゃうのでなかなか仕事や作業に集中できない。30分てのがまたミソで、集中力が維持できるギリギリの時間だと。

 

あとは、スケジュールを作る際に「自分が作業する時間を先にとってしまう」というアイデア。普通予定に書くのは、打ち合わせの時間やら友達との飲みやら旅行の日程なんだけれど、彼の場合は最初にもう「1時間英語の勉強」のように書き込んでしまうと。これバカにできない効果だと思っている。やってみたい。

 

あとは健康についての話(運動や睡眠は大事です)や、迷う時間が無駄だからとっとと決めることだしもしあれなら最初から全部決めちゃってルーチンにするのもいいよとか。

 

というわけで、さっくり読書も悪くないです。

33冊目

読書熱。

 

33冊目。
「仕組み」思考術(2009)

「仕組み」思考術

「仕組み」思考術

 

 前回の著書である泉さんの本。

 

「仕組み」って素晴らしいよね。人間っていちいち意識すると疲れちゃうから、すぐに省略したがる。生活の8割は無意識だ。つまり、仕組みで動いているわけだ。新しい仕事が疲れてしまうのは、意識しないといけない量がたくさんあるから。

 

なので、なんでも仕組みにしてしまうというのはすごく正しい。私も日々の生活はルーティンの部分が多いし、それによって心の安定やエネルギーを確保している。アップルのスティーブ・ジョブズフェイスブックマーク・ザッカーバーグがいつも同じ服装をしているのは有名な話。どうでもいいことはオートメーションで行こう。

 

思考の仕組みとして、なんでも「〇〇のせいにしない」ということが書かれていた。その瞬間に成長が止まるからだ。部下が話を聞かないのは部下が悪い!終わり。そうじゃなくて、自分が相手にとって魅力がないんだなと落ち込んでみたり、もっとわかりやすく伝えようと考えるべきだと。これはその通りだと思うが、感情が邪魔をするよね。その感情を脇にどかして、どちらが自分にとって本当に得かを考えて行動できる人は頭がいい。取り入れたい要素。

 

継続性のあることをやるべきだというのも面白かった。例えば、アイティー系の知識って時代の流れが速すぎるのですぐに陳腐化する。日々お勉強をしないといけない。大変。一方、自動車の運転技術や英語、タッチタイピングなどは一度ものにしてしまえば一生もの。言われてみればそうだな。そういう視点で物事を考えたことがなかった。合理的だ。

 

前回のお金の本でも主張していたけれど、とにかく勉強しろという主張も今の私には響いた。それって後で返ってくるし、そもそも勉強しないで株式云々に手を出すのはただのギャンブルです。うむ、確かに。ちなみに、ビジネスをする上で大事な流行のチェック法が、藤野英人さんと重なっていたことは印象的だった。みんな意識して街歩きしているんだな。

 

本を読むことの良さとして、相場がわかるというのがある。普段の生活圏にハイスペックな人たちがいればいいのだが、私みたいに文化資本がそうでもない環境で生活していると、なかなかそういう人たちが何を考えてどう動いてるのかがわからない。本を読む、それもいろんな著者の本を読むことで、だいたいの相場がわかってきて取り入れやすくなる。読書って著者との対話ともいうし、いつでもどこでもぱたっと本を開けばよい影響を受けられるのだから素敵ですね。

 

次はなんだ!

32冊目

ガンガン進むぞ32冊目。

誰も教えてくれないお金の話(2010)

誰も教えてくれないお金の話 (Sanctuary books)

誰も教えてくれないお金の話 (Sanctuary books)

 

 友人から勧められたお金の本。

 

分厚いけれど、すぐに読める。なぜなら基本漫画だから。

 

主人公のうだひろえさんは33歳、脱サラしてカフェをオープンした旦那と二人でマンション住まい。贅沢なんて全くしていないのに関わらず、全く貯金ができない。なんでなの!と言う叫びから本書は始まる。

 

いわゆるファイナンシャルリテラシーというものを全く持っていない私にもわかりやすい。そうか、貯金って最初に給料からもぎ取って、残りで生活するのか。カフェの経営、マンション購入、医療費保険料、そして老後。いろんなジャンルのお金が学べる。

 

まずは家計簿をつけることと、一定の割合を貯金することから始めよう。お金の問題は誰しもが不安を抱えているが、だからこそ直視する必要がある。そうすれば、不安が具体的になり、解決に向けて動き出すことができる。怖いからこそ、直視せよ。まだ間に合うぞ。

 

今年は本当に大きく変化する1年になるだろう。楽しみである。

 

31冊目

31冊目。

投資バカの思考法(2015)

投資バカの思考法

投資バカの思考法

 

前回に続いて、藤野さん。

 

「投資バカ」の藤野さんが、自分のメソッドを7つのカテゴリに分けて紹介している本。

 

面白い。感性から崩壊が始まるので、ポートフォリオ(財産構成)はあえて不完全にしておくとか、格差を解消するためにはリスクを取れとか、いろんなことに興味を持つことがリスクヘッジになるとか、折衷案は株において機能しないのでやめたほうがいいなどなど。

 

投資だけじゃなく普段の生活にも使えるようなものもあって、お得な1冊。損切りとかね。

 

藤野さんの労働者への態度ってすごく良くて、彼はコンビニやファミレスの店員さんにもしっかり「ありがとう」をいう。これは私もやるのだけど、「この料理、美味しいね。あとで調理した人にお礼を言っておいて」なんてセリフは一度も使ったことがない。店員さんは笑顔になると。すごいな。こういうことを増やすことで労働が苦役じゃなくなって少しでも社会が良くなればいい。投資とは社会を良くすることだ。

 

実際に飲食店で働いていると、藤野さんのような対応をしてくれる人は恐ろしく少ない。たまに笑顔で「ごちそうさまでした」を返してくれる人がいて、その時は嬉しいなと思う。確かにそんな反応が増えたら働くことが楽しくなるし、こちらもいいサービスを提供しやすくなるよね。「ありがとう」の一言で、社会に好影響を与えることができる。小さいけれど、確かな一歩。感銘を受けました。

 

藤野さんは、ピアノにテニス、トライアスロンに社交ダンスと多趣味だ。好奇心が旺盛で、それは投資家としてすごく役に立っていると言う。好奇心があれば勉強するし、調べる。その態度が成功の確率をあげる。私も藤野さんほど深みがないが、浅い興味は山ほどある。その点で、投資に向いているのかもと思い始めている。

 

短い期間に売り買いするよりも、ドカンと5年間じっくりやるのがいいそうだ。ちょっとずつちょっとずつ始めていこう。一応口座は作ったぞ!

 

読んでて元気が出る本でした。希望を持って生きていこう!

30冊目

30冊目。

藤野さん、「投資」ってなにが面白いんですか?(2015)

藤野さん、「投資」ってなにが面白いんですか?

藤野さん、「投資」ってなにが面白いんですか?

 

 投資家の藤野英人さんの本。

 

藤野さんの存在を初めて知ったのは、ほぼ日のサイトだった。なんでもすごく優秀な方だそうで、かなりの成績を上げているらしい。

 

最初に、「風が吹けば桶屋が儲かる」という言葉がある。聞いたことはあったけれど、細かい意味は知らなかった。風が吹けば、目に砂が入って盲人が増える、すると三味線弾き(昔は目が見えない人の仕事は三味線弾きだった)が増える、すると三味線の材料である猫の皮の需要が増える、すると猫の数が減少する、するとネズミが増える、するとネズミが桶を齧るので需要が増す。よって、桶屋が儲かると言う話。

 

要するに、全ては繋がっているよと。で、投資家に重要なことは、このように物事の関係性を考えていくことだと。

 

内容は、ドラえもんに出てくる数々のミラクルアイテムがもし現実に存在したら社会はどう動くか?を考えていくもの。ドラえもんのアイテムは世界の常識をぶっ壊すもので、それが存在することにより社会ルールの変更が求められ、栄える会社がいる一方で、衰退していく会社も生まれる。そこを妄想していこうよと。それが投資家になる上で重要な筋肉を鍛えてくれますよと。

 

例えば、タケコプターができたら、空が混むから新しいルールが必要だぞとか、電車や車の利用者数は減るぞとか、空からの侵入に備える警備業が栄えるぞとか。面白いわこの作業。頭も使うし。

 

しかし当たり前だけれど、私が知っている会社は本当に一部で、全然知識が足りないなと思った。各ジャンルに優秀な会社があって、それは大手、中小に限らずで。もし株をやっていくなら、日本にある会社の知識をつけないとダメだ。そうなると、世界がまたぐわんと広がる。やばい、ワクワクしてくる!

 

投資家は日々、どうやったら社会が良くなるかを妄想している。その妄想を実現してくれるのは、ドラえもんのポケットではなく、現実の労働。労働こそが未来を作る。自分が思う素敵な未来を作ってくれそうな会社や人を応援することが投資だと。いやこれかっこいい。労働が理想を叶えると言う切り口は初めて聞いた。働くことに対して自然と前向きになれる言葉。ちょっと労働意欲湧いた。

 

ひふみ投信、初めてみようかしら。

 

 

 

29冊目

29冊目。

定年後の楽園の見つけ方(2017)

定年後の楽園の見つけ方 ―海外移住成功のヒント (新潮新書)

定年後の楽園の見つけ方 ―海外移住成功のヒント (新潮新書)

 

まだ20代だけれど、関心がありますな、老後の話。

 

内容は、著者が海外で出会った日本人たちとのやりとりを通じて、海外で暮らすとはどういうことか、何が必要かが記されている。

 

この手の本は、21冊目にも読んだけれど、それよりも生々しい本だと思った。というのも、しょっぱな紹介されているフィリピン在住の日本人男性が、60代後半で10代の現地人女性と結婚しているから。しかも子供あり。えー!まあちゃんと奥さんとは離婚しているし、悪いことではない。でも、いきなりこうくるか!って感じだ。こういうケースって日本ではなかなか見られないので新鮮。

 

ちょっと思ったことは、楽園ってなんだということ。マレーシアのロングステイの本を読んだときは紹介されている日本人が皆夫婦だったので、ゆったり趣味を楽しめるぞとか、ご飯が安くて美味しいぞとか、気候がいいので健康になりましたなど、いわばすごくお利口さんでわかりやすい幸福が提示されていた。ところがこの本でしょっぱな出てくるのは「性」です。フィリピンを始めとしたアジアでは、中年男性でも若い女性と付き合うことができる。たくさん遊べる、青春を取り戻せる!でもこれって、性欲のある男性の幸福であって、じゃあ女性が逆をやるかというと少ないでしょう。このエピソードは私を含めた男性には響くけれど、女性にはなんでもない話。

 

やっぱり、安さが一番だと思う。だってもしマレーシアにしてもフィリピンにしても、日本より物価が高かったらいくら環境が良かろうが女性と遊べようが、楽園とは言わないはず。安い!なのに結構快適だぞ、女の子もいるぞ、環境もいいし、日本より息苦しくないぞ。こりゃ楽園だぜという感じ。

 

さて、じゃあ今20代の私が60を過ぎたとき、果たして経済はどうなっているのだろう。日本は少子高齢化が進み、年金ももらえないとかなんとか。そんな中で果たしてアジアが楽園として機能しているかはわかりません。

 

アジアが楽園なのは、今だけなのかも?

 

最後に、海外生活で重要なことを著者は「3K」であると主張している。健康、金、かみさん。どれも当たり前なことだが、だからこそ重要ですよと。確かに!肝に銘じます!